Love Cocktail
「でも……クリスマスだからこそ、奮発する人もいるのでは?」
「要は、胃の中身の問題だな」
「胃の中身なんて、解りませんよぅ」
素直に首を傾げると、オーナーは空のグラスを置き咳ばらいをした。
「日本食でも洋食でも、クリスマスディナーならば大概こってりしたものだろう」
フライドチキンにステーキに、○○料理と名のつくものだとか?
「日本人は形にこだわりますからね~。でも最近はお寿司でクリスマスも流行りですよ」
「穴場狙いで寿司と言う人もいるだろうが、寿司を食べた人間が洋酒に走るとは、あまり考えにくい」
「回りくどいみたいですが、つまりスッキリ甘めのものにしろと言う事ですね!」
「……まぁ、そうだな」
中根さんは、今度はしゃがみこんで床を叩いている。
もしかして笑い上戸ですかぁ?
「レモン、ライム、ダージリンティーなんかもいいかもですね!」
「定番だが、苺は?」
「私?」
お互いキョトンとして顔を合わせた。
「吉岡……え。吉岡が定番?」
「あ、ストロベリーリキュールですよね!」
慌ててストロベリーリキュールを手に取る。
それを量ってシェーカーに入れていた時、オーナーは何か思い出した様に突然吹きだした。
「吉岡。誰も君を入れろとは言わないよ」
「聞き間違えです!」
真っ赤になって言い訳すると、オーナーはニヤニヤ笑って頬杖をついた。
「ま、いいけど」
いいなら、言わないでそっとしておいて下さい。
「……ところで吉岡」
シェーカーを振りながら、ムッとしてオーナーを見る。
まだからかうつもりなら、私も容赦しませんよ?
「24日、ここに来れないかも知れないから……君の得意技を披露する訳にいかない?」
得意技? ああ、フレアですか?
「今ですかぁ?」
「幸いにもお客様も少ないし。フロアマネージャーに許可出しておくから」
確かに、今夜のラウンジはとても暇。
お客様も、ボックス席が2つ埋まっているだけ。
「そうですねー。じゃあご注文頂かないとぉ」
試作品その2をグラスに注いで、笑いから立ち直った中根さんに渡すと、それを飲みながら、中根さんは目を丸くした。
「うん。甘酸っぱい感じ、とてもスッキリする」
「フローズンにして柊を飾るのもいいですねぇ」
「要は、胃の中身の問題だな」
「胃の中身なんて、解りませんよぅ」
素直に首を傾げると、オーナーは空のグラスを置き咳ばらいをした。
「日本食でも洋食でも、クリスマスディナーならば大概こってりしたものだろう」
フライドチキンにステーキに、○○料理と名のつくものだとか?
「日本人は形にこだわりますからね~。でも最近はお寿司でクリスマスも流行りですよ」
「穴場狙いで寿司と言う人もいるだろうが、寿司を食べた人間が洋酒に走るとは、あまり考えにくい」
「回りくどいみたいですが、つまりスッキリ甘めのものにしろと言う事ですね!」
「……まぁ、そうだな」
中根さんは、今度はしゃがみこんで床を叩いている。
もしかして笑い上戸ですかぁ?
「レモン、ライム、ダージリンティーなんかもいいかもですね!」
「定番だが、苺は?」
「私?」
お互いキョトンとして顔を合わせた。
「吉岡……え。吉岡が定番?」
「あ、ストロベリーリキュールですよね!」
慌ててストロベリーリキュールを手に取る。
それを量ってシェーカーに入れていた時、オーナーは何か思い出した様に突然吹きだした。
「吉岡。誰も君を入れろとは言わないよ」
「聞き間違えです!」
真っ赤になって言い訳すると、オーナーはニヤニヤ笑って頬杖をついた。
「ま、いいけど」
いいなら、言わないでそっとしておいて下さい。
「……ところで吉岡」
シェーカーを振りながら、ムッとしてオーナーを見る。
まだからかうつもりなら、私も容赦しませんよ?
「24日、ここに来れないかも知れないから……君の得意技を披露する訳にいかない?」
得意技? ああ、フレアですか?
「今ですかぁ?」
「幸いにもお客様も少ないし。フロアマネージャーに許可出しておくから」
確かに、今夜のラウンジはとても暇。
お客様も、ボックス席が2つ埋まっているだけ。
「そうですねー。じゃあご注文頂かないとぉ」
試作品その2をグラスに注いで、笑いから立ち直った中根さんに渡すと、それを飲みながら、中根さんは目を丸くした。
「うん。甘酸っぱい感じ、とてもスッキリする」
「フローズンにして柊を飾るのもいいですねぇ」