混ざらぬ色
『心配ですね…僕も一緒に探しますよ!』

『それは有難いです』

ぐっと胸の前で拳を作ると新八に熱意を語る

それを見て優しく答える新八

さて、でも___何処から探すかと戸惑う
新八は神楽が普段行きそうな所をこまなく探したが見つからず他に行く所と云うと見当もつかない


『あの。』

小さな声で悩む新八に声をかける


『公園なら居るかもしれません』


しかし、
新八は既に其処を探し終えていた

いつも定春と散歩にでかけて遊んでいた


『でも、さっき公園に行っても見つからなかったんです…』


そう新八が言っても青年は

公園に行ってみましょう と声を張り上げ
そそくさと街中を歩いていた


その姿をみて眉を八の字にして困った顔する新八であった



公園に着くと青年はキョロキョロと辺りを見回す。

子供たちの笑い声やカップルの話し声
木が揺れる音など色んな音が組み合わす


そんな中新八はようやく公園にたどり着くと異様な目線を彼に送った


なにをしたいんだろうか、ここで。

そう新八は思い不安になった




青年はポケットの中に手を入れると何かを取り出す


コンビニやスーパーで買える赤い箱、神楽の好きな酢昆布だった

新八の心の中は、_____まさかこれに集るなんて思ってるんだろうか…この人は
今の神楽ちゃんは神楽ちゃんではない。


すこし大人びている神楽ちゃんなのだ






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