私の声、届きますか?
霧ヶ峰
「ねぇ、あの子。霧ヶ峰の子なんだって!」
「えー。ホントに?でも、大したことないじゃん。」
昔、私は周りから言われ放題だった。それでも、姉さんは私を必要としてくれた。だから頑張れた。
それなのに
「なんだ!あいつは!学校での成績が平凡ではないか!これでは家の面汚しにしかならん!」
「あの子?ええ、私はあの子なんか生まれてこなければ良かったと思いますよ?だって、あんな子、生きている意味なんて無いじゃありませんか。」
「ねぇ、聞いた?姉の琴音お嬢様はとても優秀で親からの期待がすごいのに妹の雪音お嬢様は親に見限られているんだって!だから離れに暮らしているらしいよ?」