幻が視る固定未来
クラスメイトもただいるだけであり、誰一人オレに話しかけることはない。
関心がないのもそうだが、どうやらなんでも出来てしまうことにある種の恐怖的なものを抱いているらしい。

近づくな、という雰囲気を出している甲斐もあって本当に誰一人近寄って来ない。
教師ですら必要最低限のことしか言ってこないのだから、オレの作った独自の結界は完璧だった。

友達？　そんなもの知らない。同世代でも後輩、先輩でも知りあいと呼べる人ですら存在しない。
これでオレは玄武という、人とは違った存在だと言ったのならば一体どうなるのかは気にはなる。
だけど、どうせ信用することなどないから別な痛い視線で見られるだろうな。

――ま、言うつもりは全くないけど。

なるほど木下有希乃も学校にいる時のオレに似ているのかもしれない。
そうか学校のオレは他のクラスメイトから機械にしか見えてないのだろうな。所詮は二年もすれば会うことのない奴らだから気にはしないがな。
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