幻が視る固定未来
――なんでそれを知っている?
確かに昨日もその前の日も色々と告白されたが、誰にも言ってないないし、相手から見れば言われたくもないだろう。
本当に芳原の情報源を知りたいものだ。
「好きだから付き合うんだろ? だったら無理だ。それほど親しい訳でもないんだから」
「そっか、それもそうだね。でも、本当にお互いが好きで付き合うのって案外と少ないんだよ。ただちょっと付き合ってみてもいいかな? そんな軽い気持ちで付き合って、本当に好きなら続くし、そうでないなら別れる。灼蜘君は深く考えすぎてるのかもしれない。もっと楽に考えてみればどうかな?」
もっと楽に考える。難しいことだ。考えもなしに動けと言うのか、正に不可能だろう。
「楽に、か。難しいことだ。そう簡単に出来ることでもないだろう」
「――さ、さっき、告白を断った理由を『親しい訳じゃない』って言ったよね」
「さっき確かに言ったな」
「だったら灼蜘君にとって親しい人って誰? こうして話している私は親しい仲なのかな」
そうか、確かに自然と親しくないなんて言ったが、オレの親しい人なんて数えるほどしかない。
でも最初に思いついたのは有希乃の顔。これは納得できる。
後、家の中では母上は当然のことだし、長年付き合ってきたといういみでは助歌も親しい内に入るだろう。
なら、目の前のクラスメイトは?
ここまで話すことなんて学校ではないと思っていた。だけどこうして話しているのだか
ら、それは親しいのだろうか。
「……親しいんじゃないか?」
「うーん疑問形じゃなくてはっきり言ってほしかったかな。でもそう言ってくれたから嬉しいな」
確かに昨日もその前の日も色々と告白されたが、誰にも言ってないないし、相手から見れば言われたくもないだろう。
本当に芳原の情報源を知りたいものだ。
「好きだから付き合うんだろ? だったら無理だ。それほど親しい訳でもないんだから」
「そっか、それもそうだね。でも、本当にお互いが好きで付き合うのって案外と少ないんだよ。ただちょっと付き合ってみてもいいかな? そんな軽い気持ちで付き合って、本当に好きなら続くし、そうでないなら別れる。灼蜘君は深く考えすぎてるのかもしれない。もっと楽に考えてみればどうかな?」
もっと楽に考える。難しいことだ。考えもなしに動けと言うのか、正に不可能だろう。
「楽に、か。難しいことだ。そう簡単に出来ることでもないだろう」
「――さ、さっき、告白を断った理由を『親しい訳じゃない』って言ったよね」
「さっき確かに言ったな」
「だったら灼蜘君にとって親しい人って誰? こうして話している私は親しい仲なのかな」
そうか、確かに自然と親しくないなんて言ったが、オレの親しい人なんて数えるほどしかない。
でも最初に思いついたのは有希乃の顔。これは納得できる。
後、家の中では母上は当然のことだし、長年付き合ってきたといういみでは助歌も親しい内に入るだろう。
なら、目の前のクラスメイトは?
ここまで話すことなんて学校ではないと思っていた。だけどこうして話しているのだか
ら、それは親しいのだろうか。
「……親しいんじゃないか?」
「うーん疑問形じゃなくてはっきり言ってほしかったかな。でもそう言ってくれたから嬉しいな」