幻が視る固定未来
「やっぱり有希乃――」
「――いい。付き合う」
「ぅえ?」
間抜けな返事をしたけどしょうがない。思ってもない言葉が返ってきたのだから。
「私は灼蜘と付き合う。もちろん体験として」
「む、無理には言わないし、嫌ならもちろん断っていいんだぞ」
まさかの返答にオレは驚きながら再度聞き直す。
けど有希乃は首を横に振ってから答える。
「無理はしてない。動機に関しては同じ。私も灼蜘といる時は楽しい。それに体験もしてみたい。そして灼蜘が相手ならいいと思った。それとも私に言ったことを後悔してるなら取り消す」
「いや、有希乃がいいならいい。とりあえず形だけの恋人だけど……なんだ、その、よろしく」
「よろしく」
こうしてオレは形だけの恋人同士となった。
そうして考えると、また有希乃がオレにとって初めての“恋人”というものになった。
本当に有希乃はオレに“初めて”なことをしてくれる。
「――いい。付き合う」
「ぅえ?」
間抜けな返事をしたけどしょうがない。思ってもない言葉が返ってきたのだから。
「私は灼蜘と付き合う。もちろん体験として」
「む、無理には言わないし、嫌ならもちろん断っていいんだぞ」
まさかの返答にオレは驚きながら再度聞き直す。
けど有希乃は首を横に振ってから答える。
「無理はしてない。動機に関しては同じ。私も灼蜘といる時は楽しい。それに体験もしてみたい。そして灼蜘が相手ならいいと思った。それとも私に言ったことを後悔してるなら取り消す」
「いや、有希乃がいいならいい。とりあえず形だけの恋人だけど……なんだ、その、よろしく」
「よろしく」
こうしてオレは形だけの恋人同士となった。
そうして考えると、また有希乃がオレにとって初めての“恋人”というものになった。
本当に有希乃はオレに“初めて”なことをしてくれる。