幻が視る固定未来
「しかし、木下のせいで幻視様の勉学及び鍛練が疎かになっている。それはこれ以上言わなくたって理解できるはずです」
全てお見通しってことかよ。分かっていたのに注意もしなかったのか。全ては観察段階だったから。
やっぱり母上の決定に勝つことは出来ないのか。
どうすればいいんだよ。このままだとせっかく恋人にまでになった有希乃と別れてしまう。
「助歌、もういいです。灼蜘は何も言わなくても分かっています。分かってて反対してるのです。だから……」
あぁ嫌な予感がした。背筋を刃物が渡るような、そんな感覚が瞬時に走り、そしてオレは母上の視線がオレから逸れていくのを恐れていた。
「木下有希乃、全てはあなたが納得すればいいだけの問題です。今のあなたは灼蜘の邪魔となります。それでは召使いとしても友達としても失格です。だからここから出なさい」
全てお見通しってことかよ。分かっていたのに注意もしなかったのか。全ては観察段階だったから。
やっぱり母上の決定に勝つことは出来ないのか。
どうすればいいんだよ。このままだとせっかく恋人にまでになった有希乃と別れてしまう。
「助歌、もういいです。灼蜘は何も言わなくても分かっています。分かってて反対してるのです。だから……」
あぁ嫌な予感がした。背筋を刃物が渡るような、そんな感覚が瞬時に走り、そしてオレは母上の視線がオレから逸れていくのを恐れていた。
「木下有希乃、全てはあなたが納得すればいいだけの問題です。今のあなたは灼蜘の邪魔となります。それでは召使いとしても友達としても失格です。だからここから出なさい」