幻が視る固定未来
そういえば、有希乃はオレに容赦なく攻撃してくるが、オレだって攻撃してる。もちろん怪我するだろう攻撃をいくつも放っている。ただかすりもしないのは戦力の差ってことだな。いや神素解放の差か。
――正直な話、オレは有希乃に怪我させてまで神素の解放をしたいとは思わない。そういう意味ではきっとオレは本気の一撃を放ってないんだろう。
ただ当てるつもりで放っていたことは間違いないし、唯一さっき反撃した時に怪我を招致で向かっていった。それはオレだけではなく有希乃に対しても。
針に糸を通すタイミング並に放つカウンター。
まぐれっていうのもあったが、オレの放つ竹刀の横線はきっと有希乃の頬を直撃する。ただでは済まないのは当たり前。以前に受けた有希乃の治療ならば跡は残らないだろう。だからオレは別に気にする必要がなった。
――でもだ。オレの魂という本音ははっきりと断言した。有希乃の顔に傷つける訳にはいかないと。
けど、すでに放たれた一撃。止めることなど物理的法則から不可能。それを可能とするにはどうすればいい。
手段を探すのではなく何がなんでも止める。その強い意志に反応したのが神素だった。
体内の血液の流れを全て知るような感覚。
全身から湯気の溢れる何か。
不可能を可能の域にまで達せられる力。
法則などぶち壊すと反応する筋肉。
全てが全て、神素によりカバーされたオレという玄武の力。そしてオレはそれを維持し続けた。
そうしてオレの一撃は有希乃の頬に届く前に止めることが出来た。ずっとそのまま維持してればよかったものの、オレは止まったことに対して安心して神素を無意識に遮断した。
その矢先に有希乃の一撃。
正直効いた。なんてったって、腕一本もってかれたんだからな。それでもよく腕でガードしたもんだ。ガードしてなかったら多分、今オレは夢の中だろう。
全く有希乃、せっかく止めたんだから有希乃も止めてくれよ。
――正直な話、オレは有希乃に怪我させてまで神素の解放をしたいとは思わない。そういう意味ではきっとオレは本気の一撃を放ってないんだろう。
ただ当てるつもりで放っていたことは間違いないし、唯一さっき反撃した時に怪我を招致で向かっていった。それはオレだけではなく有希乃に対しても。
針に糸を通すタイミング並に放つカウンター。
まぐれっていうのもあったが、オレの放つ竹刀の横線はきっと有希乃の頬を直撃する。ただでは済まないのは当たり前。以前に受けた有希乃の治療ならば跡は残らないだろう。だからオレは別に気にする必要がなった。
――でもだ。オレの魂という本音ははっきりと断言した。有希乃の顔に傷つける訳にはいかないと。
けど、すでに放たれた一撃。止めることなど物理的法則から不可能。それを可能とするにはどうすればいい。
手段を探すのではなく何がなんでも止める。その強い意志に反応したのが神素だった。
体内の血液の流れを全て知るような感覚。
全身から湯気の溢れる何か。
不可能を可能の域にまで達せられる力。
法則などぶち壊すと反応する筋肉。
全てが全て、神素によりカバーされたオレという玄武の力。そしてオレはそれを維持し続けた。
そうしてオレの一撃は有希乃の頬に届く前に止めることが出来た。ずっとそのまま維持してればよかったものの、オレは止まったことに対して安心して神素を無意識に遮断した。
その矢先に有希乃の一撃。
正直効いた。なんてったって、腕一本もってかれたんだからな。それでもよく腕でガードしたもんだ。ガードしてなかったら多分、今オレは夢の中だろう。
全く有希乃、せっかく止めたんだから有希乃も止めてくれよ。