幻が視る固定未来
――有希乃が戻ってきたのはなんと一時間も経った後だった。
しかも何があったのか聞くと、どうやら助歌と母上に捕まっていたらしい。
有希乃一人の時を狙うのか。なんか卑怯だな。
何をされたか、何を話したのか聞こうと思ったが、何よりも先にオレは大丈夫だったのか聞いた。
有希乃の話によるとやはり解雇する話だったらしいが、それは話をつけたから大丈夫だと有希乃は言い切った。
けど何が大丈夫なのか分からないから聞いてみると『灼蜘と離れない』となんとも嬉しいことを言ってくれたから安心した。
きっと頑なに拒んだ有希乃に流石の母上も諦めたのだろう。
なら、明日は有希乃ではなくオレに集中して解雇させることを決めさせるだろう。だったら楽勝なんだ。オレは絶対に解雇などさせないから。
前日して結果は出ている。油断は出来ないがきっと変わらない。何も変わらない。
そうして安心の中でオレと有希乃はさっきの訓練の話に切り替わった。
「これでもう神素の解放は大丈夫だな。となるとやっぱり次は幻視の訓練か」
「まだ神素の解放は完璧じゃない」
「そりゃそうだろうな。今日出来たばかりだし」
「違う。灼蜘は一体何?」
こんな突然の質問に答えられる回答は持ち合わせてない。しかしそれは急な返答に対して、冷静にゆっくりと考えれば分からないこともない。
「オレは玄武だな」
「そう。灼蜘は守護四神。そして守護四神には普通の神素解放から一段階より激しく強力な神素の解放が出来る。それは神素の質が高いほどはっきりと分かる」
「分かるってどうやってだよ?」
むしろ神素の解放すらまともに知らないオレだ。そんな守護四神の神素解放など知る由もない。
しかも何があったのか聞くと、どうやら助歌と母上に捕まっていたらしい。
有希乃一人の時を狙うのか。なんか卑怯だな。
何をされたか、何を話したのか聞こうと思ったが、何よりも先にオレは大丈夫だったのか聞いた。
有希乃の話によるとやはり解雇する話だったらしいが、それは話をつけたから大丈夫だと有希乃は言い切った。
けど何が大丈夫なのか分からないから聞いてみると『灼蜘と離れない』となんとも嬉しいことを言ってくれたから安心した。
きっと頑なに拒んだ有希乃に流石の母上も諦めたのだろう。
なら、明日は有希乃ではなくオレに集中して解雇させることを決めさせるだろう。だったら楽勝なんだ。オレは絶対に解雇などさせないから。
前日して結果は出ている。油断は出来ないがきっと変わらない。何も変わらない。
そうして安心の中でオレと有希乃はさっきの訓練の話に切り替わった。
「これでもう神素の解放は大丈夫だな。となるとやっぱり次は幻視の訓練か」
「まだ神素の解放は完璧じゃない」
「そりゃそうだろうな。今日出来たばかりだし」
「違う。灼蜘は一体何?」
こんな突然の質問に答えられる回答は持ち合わせてない。しかしそれは急な返答に対して、冷静にゆっくりと考えれば分からないこともない。
「オレは玄武だな」
「そう。灼蜘は守護四神。そして守護四神には普通の神素解放から一段階より激しく強力な神素の解放が出来る。それは神素の質が高いほどはっきりと分かる」
「分かるってどうやってだよ?」
むしろ神素の解放すらまともに知らないオレだ。そんな守護四神の神素解放など知る由もない。