幻が視る固定未来
教室では騒がしく、どこの学校に行くのか聞き合っている。
そうゆオレも奈々と話していた。

「灼蜘君はやっぱり神路高校なんだ。推薦とれても厳しいと思うよ? 滑り込みで他も受けた方がいいんじゃないかな」
「オレはこれ以外考えられないからな。そうゆう奈々はどこにしたんだ」

オレの言葉に奈々は黙って用紙をオレに渡してくれた。

用紙を受け取り見てみると、そこには綺麗に整った字でしっかりと第三希望まで高校の名前が書かれている。

へぇ全部女子高なんだな。

オレは三つともその女子高の名を知っている。何故なら有希乃にどこか高校に行かないのかと一度探してみたことがあるからだ。
有希乃に行かせようとした高校だ。
それはもうハイレベルなんだが有希乃の実力からすれば楽勝だろう。
なんたってオレよりもいい成績を持っているんだからな。ちょっとしたテストをしてみたが、オレよりも出来やがった。

そんな有希乃に誘う高校なんだ。奈々の実力は相当なものなんだろう。
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