幻が視る固定未来


「ウソだろ」


心の中で呟くつもりだったのに口に出てしまった。

第一の難関柔道。
道場に集まったのは驚くことに試験者全員。ちなみに100人だ。
自分の中学のジャージに着替えたため、色鮮やかなこと。

柔道有段者というのが分かりやすい耳たこの凄い先生が5人ついた道場での説明会。
対戦者の選択方法は運だのみのクジ。見事にオレの対戦者は女子。

全く運のない。柔道はそんなに得意じゃないんだ。手加減出来るほど強くない。
というか、柔道はもろ体に触れるな。いいのか男女に分けなくて。

男女平等がモットーなのだろうか、それともわざとなのか、それは分からないけど、とりあえず出来るだけ頑張ろう。

各先生が審判をする5個のフィールドに分けられる。5個に分けてもあまる道場ってどれだけ広いんだよ。

そんなことを思いながら先生の誘導に従う。
< 246 / 383 >

この作品をシェア

pagetop