幻が視る固定未来
精神集中は完了。
自分の求める結果も見出した。
後はオレが実行するだけ。


そうしてオレは舞台の裏から出て、試合の準備をした。

普段から防具など付けないなら違和感はあるが早めに装備したのはよかった。見ずらい視界にも慣れてきた。
少しばかりか竹刀の握り心地も違う感じがする。

全身装備は体を重くするがそれは微々たるもの。気にするに値しない。
いける、これなら全力でいける。
竹刀を握りしめ、オレは前座の試合を見ることはなく、ずっと闘志を燃やしていた。

「最後の試合を行う。幻視灼蜘、雪櫻木葉前に出なさい」

「「はい」」

先生の合図に同時に返事をして試合の舞台へと向かう。
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