幻が視る固定未来
だったら簡単に答えてやるか。

「真剣にならないと分からないな。そもそも状況事態変わってるだろ」
「なるほど。ではあれは偶然ではなく必然か。私は今まであの一撃で仕留められなかったものはいない。今日までは」

ホントかよ、その割には驚きの動作を一つも取ってないで冷静じゃなかったかよ。

「いいんじゃないか、これでお前の一撃に前代未聞が消えた。もう次からは仕留められるぜ」
「いや、これが今の私の限界ということ。ならばもっと精進するだけだ、お前にも取られないような一撃にするために」

そこまで闘志を燃やされても困るんだがな。まぁ本人のやる気の問題だ、どうせまた試合することなんてそうそうないだろう。
まずはこの推薦に受かんないといけないからな。

負けではあったが面白い試合だった。
内容だってきっと悪くないだろう。
雪櫻は確定されているだろうがオレは五分五分といったところか。やっぱ部活しておくべきだった。
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