幻が視る固定未来
申し訳なさそうに言う有希乃。

「まぁ有希乃が必要ないと思ったんだろ? なら仕方がない」
「そうだね」
「立ち直り早っ」

オレは有希乃に甘すぎるだろうか。
さっきまでの申し訳なさそうな有希乃はどこにいったやら……ホント有希乃には甘いなオレ。

「灼蜘、大丈夫です。相手は正式な青龍で間違いない。そんなに不安にすることはない。きっと同じ守護四神同士、話が合うと思います」

母さんも流石にオレと有希乃の会話に気が付き、バックミラーごしに言う。
オレはただ頷くことしか出来ず、話は流れた。
もちろん頷くことしか出来なかったのはオレが全然納得していないから。
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