幻が視る固定未来
有希乃の戦
――恐らく、このことに気がついたのは私だけ。灼蜘は気がつかない。

きっと神素とは異なる“霊素”を知らない故のことだろう。
私は灼蜘と離れてから、ある場所に向かった。それが霊素の発生源。

どうしてここに発生しているのか分からない。けどそれは動いている。ということは霊素を持った者がこの公園にいるということ。

これは偶然?

そんなことはない。恐らく必然であり灼蜘がここにいるから、そして青龍がここに来るからここにしたのだろう。

どうやって情報を仕入れたかは分からない。
それともこの玄武である灼蜘と青龍の対面は作られたもの?

ならここに青龍は来ないということだろうか。しかしだけど灼蜘のお母さんは間違いなく相手は青龍だと断定してる。証拠となるものもある。
ならば、青龍は間違いなく本物。そうなると怪しいのは中継となっていたもの。それが霊素の発生源かもしれない。

そして間違いなく霊素の発生源である相手は灼蜘と青龍を喰うつもりだろう。
この秘められた霊素、禍々しいまでの混沌に染まった霊素は類を見ない。私の父さんや母さんに教えられた霊素以上。

ならばこの霊素のものこそ、守護四神の対なる存在、死神の守護者、守護四霊のいずれかとなる。
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