幻が視る固定未来
「待て」
私は生い茂った獣道から飛び出す、そいつの目の前に立ちはだかる。
「な、なんだよ。急に女の子が飛び出してきた。獣というよりは動物かな」
そこにいるのは金髪の男。見た目から年はそんなに離れていない。余裕な口調に似合って小馬鹿にするような表情。
――間違いなく、こいつから霊素を感じる。
「呼び止めたんだ、俺に何かようかな」
「危険、お前は危険だ。その霊素、排除に値する」
迷いはない。
私は瞬時に神素によりカマイタチ-妖を呼び出し、男を斬る。
――だけど手ごたえがない。時間が止まったかのような錯覚で視界から男が消えている。
相手が見えなくても大丈夫、霊素を感じ取れば、すぐに後にいることが分かる。
空振りしたカマイタチをそのまま遠心力を加えて振り回す。
「なるほど、確かに俺の霊素を感じ取ってるようだな女」
振動を一切起こすことなく衝撃を受け流し、片手でいとも簡単に止められたカマイタチ。
そして明らかにさっきの男とは雰囲気が変わり、霊素が分かりやすく滲み出ている。
「誰だ、霊亀か」
「あんな単細胞と一緒にされては困る」
カマイタチを離し男はやれやれとポーズを取っている。それほどの余裕を見せつけているが攻め込めない。一切の隙がなく後退する。
私は生い茂った獣道から飛び出す、そいつの目の前に立ちはだかる。
「な、なんだよ。急に女の子が飛び出してきた。獣というよりは動物かな」
そこにいるのは金髪の男。見た目から年はそんなに離れていない。余裕な口調に似合って小馬鹿にするような表情。
――間違いなく、こいつから霊素を感じる。
「呼び止めたんだ、俺に何かようかな」
「危険、お前は危険だ。その霊素、排除に値する」
迷いはない。
私は瞬時に神素によりカマイタチ-妖を呼び出し、男を斬る。
――だけど手ごたえがない。時間が止まったかのような錯覚で視界から男が消えている。
相手が見えなくても大丈夫、霊素を感じ取れば、すぐに後にいることが分かる。
空振りしたカマイタチをそのまま遠心力を加えて振り回す。
「なるほど、確かに俺の霊素を感じ取ってるようだな女」
振動を一切起こすことなく衝撃を受け流し、片手でいとも簡単に止められたカマイタチ。
そして明らかにさっきの男とは雰囲気が変わり、霊素が分かりやすく滲み出ている。
「誰だ、霊亀か」
「あんな単細胞と一緒にされては困る」
カマイタチを離し男はやれやれとポーズを取っている。それほどの余裕を見せつけているが攻め込めない。一切の隙がなく後退する。