幻が視る固定未来
――覚醒した意識。
見えるは訓練所の天井。
神素の使いすぎで倒れ、一歩の所で助かったにも関わらず、オレは笑っていた。

確かに聞いたぜ有希乃。オレも会いたいんだ。

やる気が出た。それも今まで以上に。
あの有希乃のとの会話は約束だ。絶対にオレは有希乃を具現化してみせる。

オレの持てる全ての知識や思考がフル回転する。
だから導きだした答え。もっと具現化する幻、いや幻視、もっと初心に戻ってオレの神素について知らないといけない。
だからこそ一番知っているだろう前玄武の父さん、それに代わって母さんなら何か知っているかもしれない。

昔色々と自分の神素について研究していたというなら、何か書物でも残っているかもしれない。

オレは母さんの部屋に直行した。
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