幻が視る固定未来
建物が悲鳴を上げるほど激しい。
けどいくらでも解放できるものじゃない。それは承知の上。だからころ当初の目的を行う。

下手なことは考えない。シンプルにただ有希乃を思うだけ。それをただ具現化したと思う。
ホントに思ったのはそれだけ。詳しい構造など分かる訳がない。だから思う、

「有希乃、お前の力も貸してくれ」

本人のことは一番本人が知っている。それはある意味当然のこと。だからオレに出来ることはオレがやり有希乃にしか出来ないことは任せる。
けど何も起こることなく、結局オレは意識が吹っ飛んだ。恐らく神素の解放の反動。起き上がれるかすら分からない。

どうしょうもねぇな。最後の最後、結局……ダメか。
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