幻が視る固定未来
嘘を言う必要はないしありのままを話した。
嘘を言ってもこの人には通用しない。

私を具現化したことはさすが前玄武の妻だけあってか、すぐに見破られた。

聞きたかったのはそのために支払った代償。これも知るところまで知っているからこそ出る質問だが無意味。

代償という代償は何もなかった。
言うならば成功までの死の危険というくらい。
それを乗り越えた今、何も不安がることはない。
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