幻が視る固定未来
母は少し考えながら、オレの言う改正について考えている。
オレが詳しく言おうとした時、母上は口を開いた。
「訓練を助歌ではなく木下に見て欲しいのですね? けどそれは灼蜘、あなたの考えですか、それとも木下の考えですか」
「まず母上の言う通り、今の体術について助歌ではなく有希乃に見て欲しいんです。これはオレの判断です。有希乃は剣道において、今のオレよりも遙かに強いです。強い人からものを教えてもらうのは基本だと思います」
オレのお願いを聞いた母上は何故か鋭く眼を見つめてくる。
これはあまりいい展開ではない。正に今、母上はオレの言葉で不機嫌、もしくは怒らせた。
理由は……やっぱりわがままだったらから? それとも母上の命令に背く様なことを言っているから? 分からない。けどこれは予測していた。
覚悟があってここに来たんだ。だからとりあえず何もせずには帰らないし、決断しない。納得するような理由でもない限り。
「……ふぅ、灼蜘。その話は助歌からも聞きました。けど論外だと思っていました……。あなたはあの訓練を行っていったいどうなりたいんですか? 人として強くなりたいんですか、それとも玄武として強くなりたいんですか、どっちです」
威圧感が増した。このままだとオレは屈する。母上の権力の前に。だけどそれは当り前のこと。いつだって、常にオレはそうだったから。
母上の言葉から、オレが有希乃に玄武であることを言ってないと助歌から聞いたことが分かる。だからこその二択の質問。
もちろんオレは人として強くなりたいんじゃない。玄武として強くなりたいから訓練している。
――けど、この質問の答えは母上の言う二択にはない。何故ならこの訓練の元素はもっと違うこと。向かう本質が違うから。
オレが詳しく言おうとした時、母上は口を開いた。
「訓練を助歌ではなく木下に見て欲しいのですね? けどそれは灼蜘、あなたの考えですか、それとも木下の考えですか」
「まず母上の言う通り、今の体術について助歌ではなく有希乃に見て欲しいんです。これはオレの判断です。有希乃は剣道において、今のオレよりも遙かに強いです。強い人からものを教えてもらうのは基本だと思います」
オレのお願いを聞いた母上は何故か鋭く眼を見つめてくる。
これはあまりいい展開ではない。正に今、母上はオレの言葉で不機嫌、もしくは怒らせた。
理由は……やっぱりわがままだったらから? それとも母上の命令に背く様なことを言っているから? 分からない。けどこれは予測していた。
覚悟があってここに来たんだ。だからとりあえず何もせずには帰らないし、決断しない。納得するような理由でもない限り。
「……ふぅ、灼蜘。その話は助歌からも聞きました。けど論外だと思っていました……。あなたはあの訓練を行っていったいどうなりたいんですか? 人として強くなりたいんですか、それとも玄武として強くなりたいんですか、どっちです」
威圧感が増した。このままだとオレは屈する。母上の権力の前に。だけどそれは当り前のこと。いつだって、常にオレはそうだったから。
母上の言葉から、オレが有希乃に玄武であることを言ってないと助歌から聞いたことが分かる。だからこその二択の質問。
もちろんオレは人として強くなりたいんじゃない。玄武として強くなりたいから訓練している。
――けど、この質問の答えは母上の言う二択にはない。何故ならこの訓練の元素はもっと違うこと。向かう本質が違うから。