幻が視る固定未来
恐怖という壁
――よくよく考えた。有希乃はオレに剣道を鍛えたいと思っていた。そしてオレも鍛えてもらいたいと思った。だけど母上の命令でそれは無理。
そう無理なのは“訓練中”だけの話で、自由時間にすれば簡単に解決することだった。そうしてオレは休みの日には有希乃に剣道を鍛えてもらうことにした。
自由時間ならば誰も文句は言えない、唯一のオレの自由時間だから。助歌も何も言えないし、いくら訓練所を使おうが近寄ることはない。
だから休みの日には半日以上、有希乃に訓練してもらっている。
――まだ有希乃は本気で鬼コーチだった。容赦のない訓練内容は理解するまでではなく、体が覚えるまでという無茶ぶり。
あぁ有希乃にコーチを頼んだのは失敗だった。
そうやってオレは後悔しながらも次の休みの日が待ち遠しいのだった。
そう無理なのは“訓練中”だけの話で、自由時間にすれば簡単に解決することだった。そうしてオレは休みの日には有希乃に剣道を鍛えてもらうことにした。
自由時間ならば誰も文句は言えない、唯一のオレの自由時間だから。助歌も何も言えないし、いくら訓練所を使おうが近寄ることはない。
だから休みの日には半日以上、有希乃に訓練してもらっている。
――まだ有希乃は本気で鬼コーチだった。容赦のない訓練内容は理解するまでではなく、体が覚えるまでという無茶ぶり。
あぁ有希乃にコーチを頼んだのは失敗だった。
そうやってオレは後悔しながらも次の休みの日が待ち遠しいのだった。