らしくないけど

「郁ちゃんのことで悩むことなんかある?一直線に加地のことだけが好きなのに」

「え、ちょっと待て。何お前、高野が俺のこと好きだっていつから知ってんの。つーか何で知ってんの」

コーヒー出そうになったわ。

「いや、俺2人とも仲良いし気づくって普通」

「…まじで?」

こいつ意外と鋭い?

つーか俺が鈍感なだけ?

いやいや、でも俺人のそういうのには鋭い方だし。高野に関しては気づく方がすごいっていうか。


「…もしかして加地気づいてなかったわけ?」

「本人に言われて初めて気づいたけど」

「あはは、まじで?」

加地鋭いのに、なんて誠二の言葉に頷く他なかったのは、俺もまず浮かんだのがその感想だったからで。


「でも何でそれに問題があるわけ?いいじゃん、好かれてるって。別に悪い気しないだろ」

「そこは別にいいんだけど」

「じゃあ何?振られたとか?」

ヘラヘラして言った誠二。

…話ぶっ飛びすぎだろ。

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