恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「明日から出張……ですか?」
連休が明けてすぐ、営業部に部長出張の知らせが舞い込んできた。
一成がいるからこのすりガラスルームで安心して仕事ができていたけど、いないとなると、途端に不安になってしまう。
じつはこの部屋のすりガラスはボタン一つで透明ガラスに変化する、ハイテクガラス。
一成が自分の仕事に集中したいときはすりガラスに、部署の様子を確認したいときは透明にするために作られたものだそうだけど、彼がいないときは透明にするように言われてしまった。
となると、今まで気にしないですんでいた、他の女子社員の視線が気になってしまう。
知美とは少しずつ和解できているような気がするけど、他の女性社員たちはきっと、まだ私のことを良く思っていないだろうから。
仕事中は私のことなんてかまっている暇がない……と信じよう。
「俺がいないところでお前らがサボるといけないからな」
「そんなことしませんよ」
「周りはそう思わないかもしれない」