恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「ああ。商品の宣伝になると思って、俺が許可した」
あっさり認めた副社長に、声を失う。
「何を言っている。こんな記事が出たら、シンデレラマジックのイメージが下がるだけだろう」
「そうか? “こんな普通の女の子が、華麗に変身して御曹司二人もゲットしたんだ~”と思えば、一般の女性たちも夢が広がるだろ。とにかく、商品の知名度が上がることは間違いない」
「売上さえ上がれば、何をしてもいいのか!」
とうとう大きな声で怒鳴った一成が、副社長の前のデスクをバンと叩いた。
まるで背後の大きな窓ガラスが割れてしまいそうなくらい、びりびりと空気が震えた。
「会社は利益を出してなんぼだろ」
しれっと言う副社長は、ふうとため息をつく。
「それより、大きな問題がある。社長が病に伏しているという情報が、世間に出回ってしまった。ここまで書くとは俺も思っていなかった」