恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
嘘でしょ!
タイヤがアスファルトに擦り付けられる音が辺りに響く。
後退しなければと思った私は、足をもつれさせて尻餅をついた。
パンプスを履いたつま先をかすめ、車はそのままものすごいスピードで走り去ってしまった。
「な、なんなのよ……」
もう少し私が渡るのが速かったら、確実に大事故になっていたじゃない。
朝から危険な運転しないでよ。頭おかしいんじゃないの。
ぞっとした私は、信号が点滅しはじめるまでそこから動けなかった。