恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「普通に考えて、自分のことを車で轢こうとしたり、階段から突き落としたり、誘拐して拘束する人のお嫁さんになれますか?」
そう尋ねると、骸骨野郎は醜く顔を歪めた。
やっぱり。朝の車も、階段から私を突き落としたのも、この人の……いや、この人に頼まれた人の仕業だったんだろう。
「二度、私は運よく怪我だけで済んだ。人を殺すのは容易なことではないと思ったから、誘拐して無理やり花嫁にしようと? 人を馬鹿にするのも、いい加減にしてよねっ!」
知美に貢物をして、リアクションがなかったからと私に八つ当たりしてきた佐伯くんと一緒。
どうしてそんなに純粋に、何でも自分の思い通りになると思いこんでしまうのか。
そして思い通りにならないことがあっても受け入れられずに、人のせいにする。
怒鳴られた骸骨野郎は、ふるふると唇を震わせ、眉を吊り上げた。
「お前、自分の立場をわかってないのか」