恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「でも……付き合うか決めるのは知美だから。もし、もしも残念な結果になっても恨まないでね」
この袋のお店のアクセサリーなんて、相当高かっただろう。
佐伯くんの本気具合が伝わってきて、余計にやるせなくなった。
私なんて、ラーメン屋さんにしか連れてきてもらえないのに。きっと知美だったら、もっとオシャレなお店に連れていくんだ……。
「うん、わかってる。当たって砕ける覚悟はできているから」
それなら自分で直接告白しろよ!
手元にある水をぶっかけてやればかっこいいのかもしれないけど、私にはそんなこととてもできなかった。
かろうじてラーメン代は払ってもらえたけど、帰り道を一人で歩く私の心は、もうボッキボキに折れていた。
くっそう……。
なんで、どうしてなの。
どうしてこんなに真面目に生きている私に、幸運の女神は微笑んでくれないわけ?
私だって、幸せになりたいよー!!