冷たいキミの溺愛
そんなとき。
「なに叫んでんの?アホ」
後ろから声がして。
パッと振り返ると、いかにも変人を見るかのような目で私を見てくる楓の姿。
「か、かかかかかっ、かかっ。楓!!!」
「いや、どんだけ噛むんだよ」
う、どうしよう。
昨日の今日で気まずいよ。
「今日いい天気だよなー。な、瑠璃」
そう言って、いつも通りに二カッと私に微笑みかける楓。
...あ、そうか。
昨日は全部夢だったとして、そうしたら楓が私に好きって言ったのも全部夢だったってことか。
なあんだ。よかった。
「.............」
って!
よくないよ!バカ!夢のバカ!神様のバカ!
私のこうちゃんを返して!!!(必死)