冷たいキミの溺愛


「こうちゃん!!!」


そんな私の歓喜満ち溢れた声に、「また来たか」と言わんばかりの表情で頬杖をつく葵と、なぜか眉間にシワを寄せる楓。


「どうしたの?!
あ、もしかして私の顔拝みに来たとかっ?!
もう、仕方ないなーー」

「うるせーよ」


相変わらず整いすぎてる顔でピシャリ、とそう言葉を遮られて。


「そうですよねーー。」


凹むな、瑠璃。
こうちゃんはtheコールド人間なんだから。

まあそういうところもすきだけどねっ!!


「んで?何しに来たんすか、先輩」


敵意むき出しにこうちゃんに言い詰め寄る楓。


「もうすぐ授業始まるし、自分の教室帰った方がいいんじゃないですか?」


吐き捨てられたそんな楓の冷たい一言に、こうちゃんはまるでとぼけたような顔をして。


そして。


「自分の彼女に会いに来て何が悪い?」

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