冷たいキミの溺愛
「ほら。早く起きて朝ごはん食べなきゃ遅刻しちゃうよ!」
そう言って私はこうちゃんの両腕を引っ張り、ズルズルとベッドから引きずり出す。
「...わっ!」
だけど、いとも簡単に振り払われた私は、気づけばこうちゃんの大きく広い胸の中にいて。
「こう...ちゃん?」
「...瑠璃」
「え?」
「1回しか言わねーからさ、よく聞いとけ」
「え??」
そう言ってこうちゃんは私を力強く抱きしめたまま────
「...好きだよ」
ポツリそう、囁いて。
ああ。もう。ダメだよこうちゃん。
そんなこと言われたらさ.......
「も、もう1回!!もう1回お願いします!!
是非とも録音を...!!!」
「...言うと思った」
end. *+ *゜…