冷たいキミの溺愛。
「ちょ、と、トイレっ」


リビングに進んでいくこうちゃんから逃げるように、私はトイレへと駆け込んだ。


「ーー…もしもしお母さん!?こうちゃんになに頼んでんの!?」


『だって、あんたこうちゃんとケンカしたんでしょ?仲を取り持ってあげようと思ったのよ』


お母さんってば、私が朝起こしに行かないのをケンカだと思ったの…!?


携帯で電話をかけて理由を知り、一応納得はしたけど…(私が起こしに行かないときなんてなかったからね)、こうちゃんが家に来るなんて思ってもみないから私今ドッキドキのハッラハラプチパニック起こしてるよ!!!


「ど、ど、ど、どうしよう…!!」


私もリビングに行くべき!?でも、そうしたら絶対見とれちゃうし話しかけちゃうしまず顔を合わせることになる…!!


「なにがどうしようなんだよ」


トイレから出てオロオロ廊下を行ったり来たりしていると、リビングからそっとこうちゃんが現れた。
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