嫌い、のち好き、のち愛

「い、いっぱい遊んでたとか言わないでください。嫉妬しちゃいます」


頬をふくらませてそう言う真咲ちゃんがかわいくて、ぎゅうぅっと抱きしめる。


「な、なんですか」


「あんまりかわいいこと言うからチューしたくなった」


そう言って唇を塞いで、顔を離すと……赤い顔の真咲ちゃんがいてたまらなくなる。


「真咲ちゃんはいつから俺のこと好きになった?」


そう聞くと少し考え込んで、俺のことを見る。


「多分、歓迎会の時からです」


「え!?俺のこと大っ嫌いって言わなかった?」


俺の言葉を聞いた真咲ちゃんはふふっと笑う。


「言いました。でも、その前です。村上さんが、泣いてるのを見た時」


う、なんか聞きたいような聞きたくないような。


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