嫌い、のち好き、のち愛
「私、器大きくないですよ。だって村上さんが今まで遊んできたっていう女の人達に嫉妬してます」
ほら、また俺を喜ばせる。
「じゃあ、真咲ちゃんも俺とそういうことする?」
恥ずかしくなってごまかすようにそう言って真咲ちゃんの顔を覗きこむと、真咲ちゃんはすごい顔をして俺の顔を見ている。
な、なんでそんな軽蔑するというか、呆れたような顔すんだ。
と、思うと俺に背を向けてクッションにぼふっと顔を埋める。
「嫌です。私にそんな顔しないでください」
「え?真咲ちゃん?」
とまどって真咲ちゃんの肩に触れる俺の手を真咲ちゃんが払いのける。
うわ、すげぇ傷つく。