嫌い、のち好き、のち愛
恐怖症と、餌付けと、睡眠と
金曜日、仕事を終えた俺は欠伸をしながら車に向かっていた。
眠い、眠くて仕方がない。
少し仕事も忙しかったせいか、身体も疲れてるし。
そろそろ限界か。
ということは、今日は適当な女を探さなければいけない。
そう思うとなんだかため息が出た。
ふいに、視線を会社の門の方に向けると、女の子が歩いてるのが見えた。
あれは……。
「真咲ちゃん」
俺が名前を呼ぶと、彼女は嫌そうな顔して無視して行こうとする。
俺はそれを腕を掴んで止めた。
これ、もう何回目だろう。