嫌い、のち好き、のち愛
「あ、ごめんね、真咲ちゃん。これ、甥っ子の陽太……と、義理の兄貴」
俺がそう紹介すると真咲ちゃんは陽太と幸太さんと俺を見比べて会釈する。
「にいにの彼女ー?」
陽太、そんなのいつの間に覚えた。
「違います」
俺が何か言うより先に真咲ちゃんが即答する。
「ぶふっ……」
それを聞いて腹を抱えて笑う義兄にイラッとする。
「にいに、ご飯食べに来たの?じゃあ、うちで食べればいいのに。にいにとお風呂入りたーい。また水鉄砲やってよ」
「いや、そういうわけにもな。また今度遊び行くから」
ちょっとあんまりこういう事言ってると真咲ちゃん、私のことは気にせずにとか言って帰っちゃいそうだから。
そう思っていると陽太を幸太さんは俺の腕から自分の腕に移動させる。