嫌い、のち好き、のち愛
奇妙な関係
風呂を出て十分くらいすると、真咲ちゃんからメールが届いた。
どうやら準備ができたらしい。
「よし、迎えに行くか」
そう一人言を言って立ち上がる。
早く行かないとあの子は待っててって言っても歩いてきそうだ。
歩きながら絶対に家で待っているようにメールする。
なのに……外に出て待っている真咲ちゃんがいてため息をついてしまった。
「待っててって言ったのに」
俺が真剣に怒っているのが伝わったのか真咲ちゃんが少し慌てる。
「そ、そろそろ来るかなって思って」
「でもダメ。今度から連絡するまでは家出ないでね」
そう言ってはっとする。
次とか勝手に言っちゃったけどこれっきりかもしれないのに。