Transformation-異形-

蹴りを盾で受け止められた直後、十文字はもう一度空中へと跳んだ。

そして空中で再び背面宙返りし、またも師団長へと急降下！

盾を利用した反転と、背面宙返りの遠心力をプラスし、更に強力になった蹴りを叩き込む！

反転キック！

その衝撃値は、盾の許容範囲を遥かに超えた35トン！

十文字の蹴りは盾を貫通し、師団長の身に纏う絶縁鎧をも破壊して、胸板に風穴を開ける！

男爵に続いて、師団長までもが破壊された。

だがその隙を突いて。

「ぐは！」

参謀の投げ放った鎖鉄球が、師団長ごと十文字の体を押し潰した！

「盾に留まる蝿蚊め。叩き潰してやったわ」