Transformation-異形-
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

地面に四つん這いになり、呼吸を荒くする十文字。

捨て身の攻撃でなければ、支部長を3体も撃破する事は叶わなかっただろう。

だが、それもここまで。

「満身創痍だな」

ここまで傍観に徹していた少佐が、大鎌を担いで歩み出る。

「3体もやられるのは予想外だったが、お陰で労せずして追い詰める事が出来た」

三日月状の刃を十文字の首にあてがう少佐。

強かな策士であった。

「まずは手柄1人目…」

十文字の断頭を決行しようとする少佐。

そんな彼を。

「むぅっ?」

白銀の異形が背後から押さえつけ、両腕でリフトアップした。

「待たせた十文字。遅れてすまない」

「…何…いいって事よ、本城」

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