Transformation-異形-
「参謀、少佐、師団長、男爵…全員機関では名うての実力者だったのだがな」

ゆっくりと歩を進める白尽くめの男。

「誰1人欠ける事なく…などとムシのいい事は考えてはいなかったが、まさか全員敗北の末、1人として廃棄する事が出来なかったとは驚きだ。彼らが弱かった訳ではない。俺がお前達を過小評価していたという事か」

「…貴様は?」

本城が問い掛ける。

「名乗るのが遅れた。俺は機関本部長の『将軍』。嘗て『覚醒者計画』を遂行していた頃の、機関草創期の最後の生き残りだ」

「てめぇが、元凶か」

十文字が身を乗り出す。

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