Transformation-異形-
先程の急降下キックの比ではない。

本城の蹴りにより、将軍の左半身はほぼ根こそぎ捥ぎ取られた。

千切れ飛んだ箇所から、人工血液が噴水の如く噴き出る。

肉体の半分近くを破壊されたのだ。

如何に改造人間といえど、致命傷の筈。

だが、着地した本城と十文字の見守る前で。

「!?」

将軍の肉体は、またも瞬きの間に再生した。

左半身の傷口から強化骨格が、人工筋繊維が、人工皮膚が、瞬時にして構築されていく。

「修復用ナノマシンに頼って再生している貴様らとは、出来が違うのだ」

フルオロカーボン液で満たされたプラスティック製の透明フード越しに、笑みを浮かべる将軍。

再生し終わった彼は。

「がは!」

「ぐはっ!」

一瞬にして間合いを詰め、本城と十文字を左右の拳打で吹き飛ばした!

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