Transformation-異形-
粉塵を上げて地面に叩き付けられる将軍。

しかしその砂煙が晴れる頃には。

「……!」

将軍の肉体は、損傷1つ残さず再生していた。

「どんなに抗っても、究極の改造人間である俺は破壊できない」

不遜な態度で言い放つ将軍。

本城達の最大の決め技さえも、将軍は無効化してしまう。

…一見すると、そのように見えた。

「気付いているか、十文字」

「ああ」

本城の問いかけに、十文字は頷く。

「奴は左半身ばかりで攻撃を受け止めている。そして再生するのも、左半身ばかりだ」

劇薬投与による改造で、強い再生能力を持つに至った将軍の左半身。

が、その能力も、薬物改造を施された左半身だけだ。

機械改造を施された右半身には、恐らくその能力は付与されていない。

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