Transformation-異形-
幾つもの運動エネルギーを加えた本城の体は、まるで流星の如く、再生途中の将軍の右半身へと突き刺さる!

0.7秒という、普通の人間には突破できない壁を、改造人間の高い身体能力と、人間としての創意工夫によって、性能の限界を超えて突破する!

無論、将軍の右半身とて、機械化された強靱なボディ。

しかしそのボディを破壊せしめるほどに、本城の反転急降下錐揉みキックの威力は絶大だった。

破片が飛び散り、人工血液が噴き出し、パーツが四散する。

そのパーツに混じり。

「旧型の分際で…」

フルオロカーボン液で満たされたプラスティック製の透明フードを被った頭部が、空中で口走る。

「この俺を…遥かに高性能のこの俺を…廃棄に追いやるというのか…」

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