Transformation-異形-
「その為の犠牲者も、1人や2人ではない…」

真琴は隣に立つ本城を見る。

「彼も、私自身が改造してしまった犠牲者…彼が自我を取り戻し、私に刃向かい、そして私を倒し、目覚めさせてくれなければ…私は今も犠牲者を増やし続けていた」

人間としての情を取り戻した真琴は、本城と共に世界各地にある機関の研究施設を壊滅させて回っている。

その度に目の当たりにする、拉致され、肉体をいいように造り替えられ、化け物同然にされてしまった罪もない人々。

「まるで自分自身を見ているようだ」

本城が言う。

「迂闊に触れれば、子供や愛する人の手さえ握り潰しかねない化け物の体…だが、その体でも、機関の新たな犠牲者を増やさないように、戦う為に使う事は出来る…」

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