Transformation-異形-

垂直の壁を屋上まで駆け登った本城。

彼は昇り切った所で、更に垂直跳びで跳躍！

空に浮かぶ満月を背に、背面宙返りで遠心力をつけて、蜘蛛男目掛けて急降下キックを浴びせる！

その蹴りは蜘蛛男の胴体を貫通し、大きな風穴を穿つ。

「こんな旧型如きに…！」

爆発する蜘蛛男。

四散する肉体には見向きもせず、本城は屋上から飛び降り、十文字達の前で変身を解いた。

「見ただろう」

十文字が向日葵に告げる。

「俺達はこういう存在だ。そばにいれば、いつまたお前を危険な目に遭わせてしまうか分からない」