Transformation-異形-
「元MH計画責任者直々にお出ましとは、光栄だな」

まだ立ち上がれないままの真琴の前に、人影が現れる。

巨大な鎖鉄球を手にした、黒鉄の機械化された体を持つ大男。

その姿は改造人間を通り越して、最早ロボットに近い。

過剰な強化改造を何度も繰り返した証拠だった。

「以前会った時よりも強化改造が進んでいるな…元の人間の部位はまだ残っているのか?」

真琴は呟く。

「フィンランド支部長、『参謀』」

「覚えていてくれて光栄だよ、元MH計画責任者兼極東支部長、高槻 真琴…いや…」

参謀は鎖鉄球を大きく振り回す!

「裏切り者のミスクリエーション!」

遠心力をたっぷりと乗せた鎖鉄球を。

「ふぅんっ!」

参謀は投げ放つ!

まるでソフトボールでも投げるような容易さ。

しかし飛来するのは、紛れもなく重さ5トンの鉄球!

真琴の体内のCPUが、最大警告を発する。

――回避推奨!

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