Transformation-異形-
「何の用かは説明せんでも分かるな」

鎖鉄球を引き摺り寄せながら、参謀が言う。

「機関本部長『将軍』の招集に従い、我らは日本に集まった。いつまでも遅々として進まない裏切り者のミスクリエーション2体…いや、3体だったか…そいつらの廃棄処分の為に、幹部の我々が、遠路遥々日本くんだりまで来てやったという訳だ」

「参謀はああ言っているがな」

少佐が口を挟む。

「私は敬意を払っているのだよ。機関の人体改造技術に大きな革新をもたらしたMH…MHがなければ、その後の我ら次世代型改造人間も生まれなかった。そのMHを開発した高槻 真琴。貴女には尊敬の念を禁じ得ない。故に」

少佐の大鎌が、シャン、と音を立てる。

「苦痛が軽いとされ、死刑でも比較的軽い刑罰とされる斬首で廃棄してあげよう。この私の大鎌でな」

「勝手を抜かすな少佐」

師団長が戦斧を振る。

「斬首ならば俺の戦斧でもできるわ。盾で捻じ伏せ、その素っ首叩き落としてくれる」

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