殺人事件と雪ウサギ
 歩いても歩いても、町も、おじいちゃんの家も、何も見えない。

 朝日の射し込む雑木林は、いつしか木漏れ日にすらぬくもりのない深い森に変わっていた。

 僕はこれからどうなるの?

 このまま凍えて死ぬのは嫌だ。

 きっとおじいちゃんが捜しに来てくれて学校へ……

 ううっ、どっちも同じくらい嫌だ。
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