殺人事件と雪ウサギ
 僕は周りを見回した。

 洞穴の奥には藁に包まれた何かの山。

 ここは、ただの洞穴ではなくて、洞穴を利用した倉庫になっているみたいだ。

 僕がよたよたと起き上がると、女の子の幽霊が近寄ってきて、僕の顔をじっと見つめた。

 吐き出す息が僕の顔にかかった。

 人の息の体温はなくて、ただの風みたいに冷たかった。
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