殺人事件と雪ウサギ
 昨日の雪が、今日の日差しを跳ね返して僕の目を射る。

 過疎の北国の通学路には、僕以外の足跡はない。

 林の中の小道。

 木の枝から雪が落ちる音が大きく響いて、僕はビクリと立ち止まった。

 前の学校でクラスメイトにぶたれた時のことを思い出した。
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