殺人事件と雪ウサギ
「こいつらは簡単でイイわね」
夏憐が不機嫌そうにつぶやいて、僕は上げかけた顔をまたうつむかせた。
人の命はああはいかないから。
夏憐はあんな風には生き返れないし、幽霊の右手は消えたまんまで、僕の手を温めたのは左手だけ。
夏憐が不機嫌そうにつぶやいて、僕は上げかけた顔をまたうつむかせた。
人の命はああはいかないから。
夏憐はあんな風には生き返れないし、幽霊の右手は消えたまんまで、僕の手を温めたのは左手だけ。